体験談:生き別れた親の遺産相続をすることになったら

実の母と義理の母

グランフロント大阪の外観私の母は義理の母です。幼いころ父親との不仲で離婚をしたのです。この年になって実母が恋しいとは思いませんが、どのような女性でなぜ私を連れて行ってくれなかったのかと考えることはありました。
義理の母と父の間には子供が出来なかったせいもあるのか、義母は私に多くの愛情を注いでくれました。ですので、私の中で実母への恋慕は無かったのではないのかと思います。

生き別れた実母の遺産を相続することに

そんな父と義母を見送り、穏やかな暮らしをしていた私に、何年かしてある人から手紙が届きました。
見たことも聞いたことも無い人からの手紙で、「何だろう」といぶかしく思ったことを今でも覚えています。その人は私の弟だと名乗っていたのです。もう、その時の驚きを今でも忘れることはありません。
父と義母の間に子供はなく、一人っ子として生活していたのですからいきなり兄弟が現れても困るだけです。
しかし、手紙の内容は私の実母が亡くなった事によって遺産相続をしたいとの連絡でした。
両親が離婚しているので別れた実母は自分には関係のない存在だと思っていましたが、それは間違いだったのです。
夫婦は離婚により他人になりますが、子供にとって親との縁は切れないのです。

弁護士に依頼して相続を放棄しました。

遺産相続をと言われても顔も知らない実母の事です。どうしたものかと思い悩みました。連絡をくれた弟にしても全く知らない人でしたし、いきなり信用などできません。
弁護士に相談すると、相続をすると借金などの負債まで相続をしてしまうとのことでした。良く考えて、きちんと調べてから決めた方が良いとのアドバイスもいただいたのです。
私には父と義母から譲り受けた僅かばかりの財産がありました。「もういいかな」それが私の出した答えでした。顔も知らない実母の遺産相続に放棄することを決め、弟に連絡をし、その旨の書類を送ったのです。
もったいないと言う友人もいましたが、穏やかな生活を乱されたくはありません。どのくらいの遺産があったのかは知りませんが、今はこの判断が良かったんだと思っています。
連絡をしてくれた弟には感謝していますが、やはり、私の中では知らない人のままでいそうです。それが一番良いと言うのが私の気持ちなのですから。
こうして、我が家に降りかかった遺産の相続をめぐるお話は幕を下ろしたのでした。